一つ一つの技術

新しい染、新しい試みをするのには、その一反を染め上げるのにかかる時間の何十倍もの時を費やします。

美しさの裏には、その何十倍もの失敗、実験があります。

その先に、美しさが生まれる

 

小手先で染め替えたり、組み合わせたり、そんなことでは何も生まれません。

「こんな風にしたい」

そんな風に言っていても、作品は生み出せません。

実際に設計図の創考用紙の前に立ち、

自分でも気付かないほどの染の一つ一つの動きを感じ、新しい感覚を目覚めさせていく。

その発想が、新しい技術を要求し、

その新しい技術は、自分自身の新しい壁となり、また、超えたとき、力となる。

感覚が、目覚める。

そうして作品を創っています。

多くの実験の中、上の代から教えてもらえることのありがたさを感じます。

同じように、試行錯誤を重ね、風彩染を創り上げた代。

そして、当然それを土台に、更なる美しく、面白く、「これからの着物」を創ること。

何処にもない、貴方だけの着物を。

言葉など、誰でも使えるし、安易に使い古されたフレーズですが、本当の意味でそうなる染を施して。

歩んでいます。

時には夏よりも熱い気持ちで。

嵐のように荒れた風で。

暑い夏も、涼やかな風の気持ちで。

そして、通りぬけるような青空へ。

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