着物の捉え方は、百人百通りですが、僕はシンプルにこう思います。
「美しいことと、楽しいこと。」
着物って、楽しいわけです。
そりゃあ、お気に入りの、とっておきの着物を着て、出かけたときの楽しさや、
自分に返ってくるものの大きさときたら。
ただレンタルでも楽しいのですが、さらには「お気に入りの」「とっておきの」というのがまたポイントです。
まず、自分がきらっきらに輝きますから。
そんなことも体験してもらいたくて、着物お出かけ会『RO-JI』はあるわけです。
特に、着物は高額なものです。
呉服屋さんによく出入りしている方々ならば、着物の価値観や相場も分かろうというものですが、
そういう経験が無ければ、値段は大きな垣根となっています。
そんな中、呉服屋にも出入りせず、まだ二十代にもかかわらず、着物を注文してくれた男性。
彼の着物、粋ですよ。
納品の日に、お出かけしたときの様子です。
夏にご注文頂き、ずいぶん経ったころ。。
本蝋たたきの着物に、
風彩の帯。
この風彩の帯、僕がしてるのを見て創ってくれたんですが、
やっぱりちょっと変えてあります。帯とは言えども、似合う、似合わないがあるのです。
その方の風にしていかなくてはなりません。まして、オーダーですから。
そして、羽織。
信州上田紬を羽織って、その日持ってた帽子をかぶり。
きまってる。。。
さあ、これでいざ、嵐山へ!!
着るのも初めての彼ですから、着崩れしても直し方とか教えられるように、というのも
兼ねて。
アフターサービスも大切に致します。
ここには、たまに、落語を聞きに来るんです。
春蝶さんたちが、好き✩
野宮、というのは嵯峨野の清らかな場所を選んで建てられる聖域で、伊勢に天皇さんが参られる代行の斎王さんが身を清めたところで、場所は代ごとに変わるものだったそうですが、ここは嵯峨天皇の時代からあるというから、平安の初めです。源氏物語の「賢木の巻」にも美しく描写されています。