レクサスの主催する、LEXUS NEW TAKUMI PROJECT 2016の京都の匠として制作を決めたのは、レースカーテンでした。そして、その応用で、日傘を染めることにしました。
たまに、着物の催事場で日傘を見かけます。しかし、それがもし着物の生地なのであれば、ひと夏使うのも難しいでしょう。色は褪せて、生地はやがて破れてきます。着物の生地である正絹は、そういう使い方に適していないのです。
それをクリアするためには、いえ、なんなら、既存の日傘を超える耐久力を持たせるためにはと、研究を始めました。現在の色の耐久度は、大体の平均値になりますが、着物が2、一般の日傘が4とするなら、7を誇ります。
染め方は企業秘密ですが、全て着物と同じく、筆と刷毛で染めていきます。
そして、最も難しいことは色の変化です。
この色で染めたものが、仕上げの作業を経ると下の色になります。
こちらです。
この予測をする、という工程は、着物にはありません。
また、チェックを重ね、データを取っても、印刷でなく筆で染めるので、手具合によって、色味は変わるのです。
そして、一本一本が、一点物。たまに、イレギュラーで染めた色もあります。
いかがでしょう??
日傘も、少しお値段が高いですが、一本一本の特別な仕様は、特別なものになっていると思います。
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