2013年11月吉日。
久しぶりの『ろーじ』は、なんと、これに参加するためだけに、東京、横浜から来てくださった方も加え、初めての方、毎回ご参加の方もいらっしゃいまして、相も変わらず楽しい一日となりました。
この日のお出かけ先は、日本で唯一残る「揚屋建築」の「角屋」さん☆
ここは、「新撰組の芹沢鴨が、暗殺される直前に新撰組の皆で飲んでいた所」
だったり、
「今は五花街という名で呼ばれるが、本来六花街で、島原と呼ばれた場所」だったりするわけです。
まずは、風彩染レンタルの方のお着付けをしつつ、工房からの発進です。
肌寒かったりするので、駅から買い食い☆
電車の待ち時間も楽しいもので☆
出発前、工房にて、お誕生日の方がいらっしゃったので、サプライズを仕掛けてパシャリ☆
さらにその少し前、
この日は、少し、お染もしながら
この一日をよりよいものにするため、「遊郭と花街の違い」や、「粋とは」など、色々なお話をしました。
最近お知り合いになった方が、現在4名しか存在しない花魁の最高位「太夫」さんの地方さんで、つまりは、お琴を太夫さんの舞と共にご披露される方。本当の話がいっぱい聞けたし、この日までにいろんな方に教えて頂いた知識を皆様に伝えていきました。
圧巻の建物。
そりゃあ、様々な歴史、建物としてのこだわり。
新撰組の刀傷なんかもありますが、花街だけど、母親と行けた文化サロンのような側面も持ち、
もてなしの心が表れる造りや、貴重なもの。そりゃ、たくさんありました。
素敵な写真も、たんまり撮れるのですが、それらは一切省略して(笑)
一番感動したことは。。
じゃ、じゃ、僕らも!!
そう、一番感動したことは、
何度か訪れたこの建物の危機。
助けたのはこの建物の歴史そのものだったということ。
この三枚も、特に感動したそれぞれのエピソードはあるのですが、
一番は、ここには載せられない、写真撮影禁止の部屋。
その部屋は、かつては金銀に輝く部屋。
かつて何度もあった倹約令のさなか、取り潰しの危機を免れたのは、この部屋のおかげでした。
当時は、たくさんの、それはもう何十本ものろうそくで灯りを取っていました。
「歴史は夜創られる」の言葉通り、多くの人々の想いがしみこむ、長い年月。
その日々が、壁を煤で黒く染め上げたのです。
その壁の色から、ぜいたくすぎる評価を避け、取り潰しを免れたと言われています。
本当の宝物は、一生懸命に続けた先に、いつの間にか用意されていたのですね。
『ろーじ』も、次回で8回目となります。
本当に、一つ一つが、とっても大切な宝物。
そして、今までで最大の挑戦を致します。
けして大きなイベントではありません。というか、『ろーじ』は、大人数にすることに意義は置いていません。
しかし、深いです。ご期待ください。
テーマは「桜と琴と風」。先ほど言っていた、太夫さんの地方さんを長年つとめられる方に演奏をして頂き、風を染めます。
もちろん、桜も普通に楽しみますよ☆
日は4月13日です。
仕上げは上々、ご覧じあれ。
どうぞ、お楽しみに。
P.S.
ちなみに、この記事の『ろーじ』で染めていた生地、
扇子に仕立て上がりました☆
そしてそして、このお出かけ会にもご参加してくださった方、人生初のお誂えをお任せいただきました☆
背中には、愛車アルファロメオのロゴを入れたりと、遊び心もたっぷりの、かつ、きちんとした、ほんまもんの。
男性物は、どうしても、人と同じようになりやすい、というのは多くの方が言ってはります。
市場としても、非常に小さい。なぜなら、男性物は、変わったものを創るのが、女性ものよりはるかに難しいのです。
また、絶対数があまりにも少ないので、力を入れて創る人間が少ない。
でも、男性が着るなんてお洒落なこと。
デリケートな乙女心を持ちながら、「自分が乙女に生まれたら着たいもの」を染めている洋平ですが、
バリケードのような男性の肉体を持っております。
だから、「きちんと変わっている男性物」が創れる。
品質も、こだわりも、どこに出したって、本人を引き立て、着物を引き立ててもらえる着姿になるように。
そんな着姿は、必ず、たくさんの素晴らしいことをご本人に返してくれる。
値段が高い、よくわからない、着方が分からない、着る機会がない、そんなのは、全て、なくします。
そんな存在になれたらなと思います。